特定非営利活動法人 港の風 IN THE OFF-ING
設 立 趣 旨 書
開港以来、150年の歴史を持つ横浜港は “島国にっぽん” の海の玄関として古くから国内外の文明の交差点であり、物流の玄関口でした。現在では、客船発着回数全国1位であると同時に誰もが認める世界有数の「美港」を誇っています。
しかしながら、港を取り巻く環境は抱える課題も大変多いのが現状です。
国際客船ターミナルである大さん橋は横浜のシンボルですが、5万トン級の客船が僅か2隻しか着岸できません。既に10万トンを超える大型客船が次々と就航し日本へ寄港する客船も増え続けている中、潮汐によりベイブリッジを通過出来ず、大さん橋着岸を断念せざるを得ない残念な事態も起こっています。また物流に主軸が置かれた現状は縦割りの社会による古くからの習慣によるところも多く、そのためクルーズなどの人の流れ、文化の流れには力が注がれていないようにも思われます。
2020年オリンピック・パラリンピックに見込まれる観光客の増加や海上交通インフラとして横浜港のさらなる活性化を図るため、私達は、横浜が誇る美港とその価値を市民に伝えるために様々なイベント等を企画運営し、市民の求心力となる港をつくっていきます。また、官公庁や民間企業との相互協力を促進し、空港にも劣らない集客力とサービス向上をめざします。横浜港を貿易立国であると同時に観光立国の象徴ともいえる国際港となるよう活性化し発展させるためには、情報公開により賛同者を募り市民参加を呼びかけられるNPO法人設立が不可欠です。港がかかえる問題についてもNPOだからこそ出来ることで解決していきます。
また、被震災地域の団体・企業とも相互イベント参加を促し交流を行い、地域活性化の一助となるよう積極的に活動をしてまいります。
昔、横浜に寄港する外航客船から上陸する外国人のお客様達の姿に外国への夢を膨らませ、海外のめずらしい物に目を輝かせたと思います。物がありふれた現代ではありますが、横浜のこの港をかつてのように “おもてなしの心” と共に賑わせることが私たちの夢でもあります。
市民一人一人が国際観光都市横浜に相応しい “港から日本の魅力を国内外に発信する” という意識を持ち、それを向上させていこうということを望み、特定非営利活動法人 港の風 IN THE OFF-ING を設立いたします。この活動は海を越え日本各地の港や遠く海外の港とも交流を深め、世界の人々の豊かで平和な暮らしを願うと共に、皆が笑顔になれる未来に貢献していきたいと思います。
2015年 8月21日
設立代表者氏名 沖 眞由美